2001/02/04 札幌市民吹奏楽祭 於 札幌市教育文化会館

札幌市民吹奏楽祭の出演を終えました。 聴きにきていただいた方には心からお礼申し上げます。

指揮者が交代して最初、今年度の最後など、一つの節目を感じさせます。

演奏内容は、良かったと思います。但し、久しぶりのホール演奏、しかも、舞台配置を今回より変えたこともあり、演奏当初は多少戸惑いもあったかと思いますが、徐々に落ち着いた演奏になったと思います。

さて、今回の演奏では、一つハプニングがありました。その話を少々。

市民吹奏楽祭とは、札幌市とその周辺の吹奏楽団体が参加し、持ち時間12分で、自由に演奏を行なっていきます。今年は、過去最高の35団体が参加し、朝の10時から、夕方6時45分まで、熱のこもった演奏を繰り広げました。 数十団体が入れ替わりで演奏をしていくため、各団体の動きは、まさにコンクールとほぼ同じ動きになります。各団体のステージ入替も、コンクール同様ステージの照明を落として暗転で行われます。

弊団の前の団体(札幌ユース吹奏楽団さん)の演奏が終わり、ステージは暗転。セッティング開始です。 打楽器のセッティングも比較的スムーズに終了し、紹介のアナウンスがはじまりました。しかし照明は、暗転のままです。 指揮者の大島君(本日デビュー!)は、アナウンスの終了を待って客席に礼をしようとしましたが、ステージはまだ暗転です。 薄暗いステージから、礼をします。客席からの拍手も心なしか不安げです。指揮台にあがり、照明があがるのを待ちます。ところが・・

ステージは、一向に明るくなりません。

大島君の視線が泳ぎ始めました。客席も少しずつざわついてきました。不安そうに舞台袖をちらちら見る大島君。 舞台袖の運営関係者に視線を送る位置にいるのは、彼しかいません。演奏者は必死に大島君にオーラを送ります。 「もうこのまま演奏をはじめてしまった方がいいのか!いや待て!やっぱり暗いままは変だぞ!」彼の頭の中は無限ループに陥っていたに違い有りません。 どのくらいの時間だったのでしょうか。せいぜい1分くらいだったかもしれません(とてつもなく長い時間に感じられましたが)。やっとステージが明るくなりました。 期せずして、客席からは大きな拍手が沸き起こりました。(でも、ウチらは何もしてないんだよね)

大島君の指揮者初舞台はこうして始まりました。

運営関係者にケチをつけたいわけではないのです。ちょっと思い出になりそうなエピソードだったので紹介したくなったということです。むしろ、運営に当たっていたアルバイトの方(大学生かな)をはじめ、皆さん非常に一生懸命で、その働きは絶賛に値します。本当にご苦労様でした。

それから、この演奏を最後に退団される方がいらっしゃいました。 ご苦労様でした。心から感謝します。

 

指揮 大島 清之

1.ミュージカル「キャッツ」より 「メモリー」
2.カーペンターズ・フォーエバー