第48回全日本吹奏楽コンクール感想記


本番

 

(あくまで個人の感想ですので、多少、私の楽器(Hr)の内容に偏る表現があるのはご了承ください)

緊張のTPベルトーンは・・・決まりました!TPの3人、ご苦労様。5小節目、ほぼすべての楽器が出そろう最初の音もきれいに決まりました。Aからの木管群のメロディは、いつも安心して聴いていられます。
中間部の踊りです。打楽器も息が合っています。途中音程が合いづらかったHrの合いの手もばっちり。
さあ、いよいよDのソロです。ここの伴奏は、課題曲一番の難所です。Dの2小節前からのAコードもうまくはまって、Piccソロです。伴奏は?・・うまくいっています。続くHrソロもまずまず。Dについては、普段以上の出来で終わる事ができました。
その後のEのTpとSaxもうまく流れました。
課題曲最後の難関、最後の音のハーモニーと、Perc.もばちっと決まって、課題曲終了。
気になったといえば、本番といえばいつもの練習より早くなるのですが、この日は思いのほか、指揮が遅く感じられ、一瞬タイムオーバーが頭を過ぎりました。

自由曲ですが、課題曲同様出だしが難所で、普段の練習でもなかなかうまく行きません。本番ではどうかと思いましたが、やはり、出だしが揃わずミストーンもあり、ちょっと不安なスタートです。
私の出番は、5小節目の全員合奏で主題の再現ですが、
その時!今回のコンクールで最大の衝撃が体を貫きました。

それは、地震が起こったのかと思うほどの振動でした。震源地はバスドラムでした。

打楽器が置かれるスペースが狭いという事で、本番直前に急遽バスドラムだけ雛壇にあげたのです。それはつまり、私(4th Hr)のすぐ隣です。
バスドラムをたたく度に、ものすごい振動が、椅子から全身へ伝わっていきました。びっくりしながら、吹きつづけているうちに、あまりにびっくりした自分がちょっとおかしくなって、つい笑ってしまいそうになる程です。おかげで、自由曲の1曲目、「マーチ」はあまり演奏内容を覚えていません。但し、マーチの最後の金管のファンファーレは、練習ではうまく行く事が少ない個所でしたが、ホールの残響音もきれいで、非常に心地よく響いていたと思います。(それにしても、本当にびっくりした。)
今回の曲は、どうも冒頭が難所のようで、2曲目「ロマネスカ」の出だしも普段うまく決まらない個所でした。A.SaxとFlのふたりの出だしは・・ちょっとずれました。次のフレーズは・・ここはぴったり合いました。これで流れに乗ったのか、練習通りのたっぷりとした歌い方が心地よく響いています。
今回のなかではロマネスカが当団の持ち味を一番発揮できる曲だと思いましたが、本番も非常にメロディアスに演奏できていました。
自由曲の3曲目、バッカナールですが、この曲は出だしから木管群(特にcla)の指の廻り具合が心配されます。曲が始まり、普段より少しだけ早いテンポかなという印象。木管群の懸命な演奏が伝わります。結果は、それほど大きなミスもなく音楽的にもうまく流れていった感じです。途中、スペイン風メロディが出てくるあたりからは、演奏も落ち着き、私としては、これまでの演奏の手応えを感じる余裕が出てきました。Hr的には、この曲の唯一のカタルシスともいえる個所も無難にこなせました。
自由曲最後の「賛歌」に入り、再び、木管群の豊かな響きのメロディが流れます。自画自賛ですが、本当にウチの木管はすばらしい。そして、Hrのメロディ(ここもうまくいったかな)の後、金管群のファンファーレです。ここのファンファーレは、練習でも安心して聴ける個所でしたが、本番でも、非常に良いハーモニーで響いていたと思います。チューニング室のときの焦りがうそのようです。
さて、あとは、最後のTpのHigh Bbと、パーカッションの〆の一発です。Tpは道大会では「あまりに調子が良くて」(本人談)外してしまいましたが、今回は・・
うまくいったっ!そして最後のパーカッションは・・
ドーン!(ブルブルブルブル) ぴったりだっ!
指揮者の棒がちょっと粘って・・終わったぁ!

いやーしびれました(本当に)。
拍手も大きく感じて、「ブラボー」の声が聞こえた時、ステージ上でちょっと感極まりました。バンドやってて良かったなと心から思える瞬間です。
演奏が終わり、女性陣を見ると、ほぼ全員泣いてました。少なからず手応えを感じていたと思います。

演奏の全体的な感想ですが、普段の練習よりちょっと上の演奏が出来たように思います。木管のリードミスも、道大会からは格段に減っていましたし、音程のばらつきもなく、ミスの少ない演奏だったと思います。また、音楽的な表現も、色々とご指導いただいた先生のお陰で、非常に表情の大きな演奏が出来たと思います。

 


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